”On 8/x/2022, we received a notice from xx, Inc. ("Complainant") that Complainant believes your apps listed below infringe its intellectual property rights. In particular, Complainant believes you are infringing its copyright. Please see their comments below." うんぬん
要約すると、権利を侵害されていると申立をしてきた会社がいるから
・相手と直接やり取りして、これに関するすべてのメールにはSubjectにAppleの管理番号を入れてAppleをccに入れること
・相手の権利を侵害していないという確証(written assurance)を相手側から受け取ること
・何度も権利侵害を繰り返したり、嘘ついたりしたらdeveloper契約は終しまいデス
・相手との交渉が失敗したらアプリはAppStoreから削除します
とのこと
申立てをしてきた相手のメールアドレスが書かれてて、この日からやり取りが始まりました。
アプリ制作にあたって一番心配してたのが、問い合わせが沢山きて回答しきれないんじゃないか、と、どこかから権利侵害で訴えられて賠償金の請求されないか、ということだったのですけど、問い合わせは月に1,2本くるかどうかで全く問題なかったのですが、権利侵害の申立てはトータル15万DL超えて初めてでした。
会社にいたとき仕事で秘密保持契約や開発契約や購買契約やライセンス契約等は扱ったことはあったけど、今回みたいな敵対的な交渉は初めてで、下手に出るとなめられそうだし、強気に出ると怒らせそうで怖いし、英語が得意なわけでもないのでニュアンスとか不安だし、知財部も法務部も上司も相談する人もいないという会社をやめて初めて武器も防具も持ってない丸腰の心細さを感じました。
まぁ、いざとなったら謝って撤退するだけだけど、それでも賠償請求される可能性はあって正直怖かったです。
で、1ヶ月近くの時間と8往復16通のメールのやり取りを経てようやく”解決不可能な問題として、これ以上の追及はしない”というメールを相手の会社の知財の責任者からもらって、その回答をもってAppleから"We consider the matter closed."というメールをもらって無事クローズできましたとさ。
ちなみに、アプリをリリースする前にはhttps://tmsearch.uspto.gov/にあるTESS(Trademark Electronic Search System )で商標登録されてないことを確認して(日本の商標検索はhttps://www.jpo.go.jp/support/startup/shohyo_search.html )特許になりそうなあまり尖った技術はできるだけ使わないで、オープンソースのライブラリを使う時はライセンスを確認して、ぐらいの予防策はとってました。
あと、特定商取引法とかAppleのReview Guidelineの確認とかもmustで。
会社を辞めて10年ぐらい経つけど、まだ仕事できるな、という感じと、一人だと孤独だな、というのを強く感じた一ヶ月でした。
ラベル:アプリ製作