脳卒中後のリハビリについてのヒント、というか自分がこれまで心がけてきたことを箇条書き
(完全麻痺でなくある程度動かせる場合ですが…)
・拘縮を防ぐ
関節は動かさないと固ってしまうので、健側でマヒ側を動かしてでも固まらないようにする 毎日ストレッチ
ボツリヌス注射(筋肉を弛緩させる)とかもありますけど最初から固まらせない方が絶対いいので
・入力(刺激)は絶やさない
動かせなくても、反応がなくても、入力がなくなったら神経回路の再構築も期待できなくなると思うので感じていないようでも手足、指先をさする、つつく、(意識が無くても)話しかけるなどは続ける
・頭を高くする
座位→膝立ち→つかまり立ち→フリーハンド立ち と徐々に
頭が高い位置にあると怖いので慣れるのと筋力を維持するために
重力で血が下がるのもいいのかも
私は開頭手術後2週間後には呼吸器をつけた状態で座らされていました
最初は車椅子に座っているだけでかなりつらかったし、初めて歩行器で歩いた時の怖かったこと…
・左右均等荷重
片麻痺だとどうしても健側に傾きます。傾いてても自分じゃわからないし。
マヒ側に1割増しで体重をかけるつもりでちょうどいいぐらいかも。
Wiiのバランスボードで確認すると一目瞭然。体重計を2つ用意するより前後のバランスも見られるのでオススメ。全リハビリ施設で購入した方がいいんじゃないかと思うくらい。
・基本の動きは円運動
指先をトンボとりのように回すとか、肩を回すとか、足を回すとか、腰を回すとか。
縦の動きと横の動きの協調が必要な円運動はよさそう。
・素早い動きと精密な動きの2種類
位置決めを要する精密な動きと、大まかで素早い動きの2種類の動きを取り入れる
素早い動きは物を投げるとかボールを蹴るとか
・手と足や左と右の同時動作
足踏みしながら手を回すとか、左手と右手を同時に別の動きをするとか
・自分で考えながらやる
やらされてやるのではなく自分でやる意味を考えながらやる
・ちょっと無理めなことをやる
最初は難しくてできないことも慣れるとできるようになります
できるようになったらいつまでも同じ事をやり続けずに常にちょっと難しめなことに挑戦
私は難しめなことをすると口の中が乾くような感じがするので、それを基準にしてました
・いきなり難しいことをやらない
”麻の木飛び越え作戦”と呼んでましたけど、最初は簡単なことや少ない回数から始めて、大丈夫だったら次の日は1割増しで
・歩く
歩けるようになったらひたすら歩く
・転ばない、無理しない
これが一番大事かも…
怪我すると何もできなくなって後退してしまうので慎重に
脳卒中で退院してから7割の人が転倒しているという統計データもあるようです
総論:
リハビリは
1.認知 2.制御 3.筋力
をバランスよく鍛えていくことだと思ってます
1.は手や足の裏でいろんな材質のものを触ったり、2は狙ったところに手や足を動かす、手足を振り回す、3は踵上げ、腿上げ、腹筋(足上げ)、背筋、腕立て(片麻痺でできる人珍しいみたいだけど…)などの筋トレ
(筋トレは拘縮を強くして逆効果ということもあるようですし医者やPTさんと十分相談した上ですが)(私は特に運動は制限されてなかったので勝手にやってましたけど伸筋と屈筋をバランスよく鍛えることとストレッチと組み合わせることは意識していました)
「頑張らなくていいけど手は抜かない」
「勝たなくていいけど負けない」
心構えでやるといいんじゃないかと。
あと、病気前の健康な状態を基準に減点法で考えるのではなく病気直後の状態を基準に加点法で考えるのがいいと思います。(「病気前と比べてこれができなくなった」と考えるのではなく「病気直後はこれができなかったのにできるようになった」と考える)
私、リハビリ4年目ですけど、うんざりすることも当然あります。
でも10年以上続けてる人もゴロゴロいますからねぇ…
短距離走のように気合を入れないで長距離走のつもりでやるといいんじゃないかと。
闘い続けてるとしんどいです。のんびり平和にが一番。
以上、自分の経験だけにもとづく個人的な意見です。(webやTVや本は色々見てますけど…)
信じる信じないはあなた次第。
でも当事者の意見だから少しは参考になるんじゃないかと。
医者から「寝たきりになるかも」と言われてたのがちゃんと歩けてるし(杖だけど)
2013年05月21日
この記事へのコメント
リハビリの記事、参考になりました。今後とも頑張ってください。
Posted by がんばれ右半身 at 2013年05月30日 20:09
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