「プロメテウス」というハンドルでMITの学生時代にハッカー(クラッカー)として活躍してたけどFBIに侵入して逮捕されて獄中で3年無駄に過ごして改心?して帰国してフリーランスのプログラマとして糊口をしのいでいたスーパーハカー能條がサイバーテロを阻止しようとするFBIに捜査協力を求められて巻き込まれて様々な陰謀にハッキング技術で立ち向かうっていうお話。
「ディープブルー」の後継「グランブルー」のチェス対決とか、色々な小ネタが仕込まれている。
ハッキングシーンが多いのだけど、「そんなに簡単に侵入できないだろ」みたいなところはあるけれど、野良無線LANを利用して多段proxyをかましてバッファオーバーフローの脆弱性を利用してハッキングとかそれなりにリアリティがある。
作者が女性名なのでしっかりした監修がついてるのかと思ったら作者が元SEだそう。納得。女性だからという先入観を持ってはダメですな。
ミステリーとして見ると、いまいち緊迫感や謎が少ないのとロマンス要素がないのと、小学生ハッカー”シャオトン”とか、MIT時代の友人”パンドラ”とかキャラクターは悪くないのにいまいち生きてないのと、何かちょっと物足りない…
面白いことは面白い。
けど、前に読んだ高木浩光さん監修のミステリー小説「ジェノサイド」
こっちの方が面白かった。
ラベル:本/マンガ