筋肉には伸ばされすぎて切れたりしてしまわないように伸張反射というメカニズムがあります。
脳まで伸びたことが伝わって硬くする(縮める)命令を出すには時間がかかるのでその前に脊髄から急に伸びたり伸び過ぎたら縮める命令を出す、いわゆる”脊髄反射”ってやつです。
脳からはこれを抑えるような信号が出るのですけど脳卒中でこの経路が壊れてしまうと脊髄反射レベルの何も考えてない”縮めろ”という信号が出放題になってしまって筋肉が縮こまってしまうのじゃないかと思います。(脳からの「いやいや今は別に縮める必要はないよ」という命令が伝わらなくなってしまう)
なので脳卒中後に腕がこんな形に固まってしまう人も多いです。

(写真はここから借りました http://ameblo.jp/ibuki-houmon/entry-10961205295.html)
別にこの姿勢が楽だからやってるわけではないです。
でもプロのPTさんですら「伸ばして下さい」とか「筋肉をリラックスさせて下さい」とか言う人もいるぐらいなので自分の意思でやってると誤解してる人も多いみたいです。
いくら「健常者風の姿勢にしろ」と言ってもできない人にはできないです。
そういう姿勢をしたくてしているから固まってしまうわけでなく、本人の意思とは無関係にそういう姿勢になってしまっているので。
この場合は外から力を加えて腱や関節が固まってしまわないように動かしてやるしかないです。
運が良ければそのうち神経が回復して自分で動かせるようになるでしょう。(川平法とかミラー療法とか何かやった上で)
腱や関節が固まってしまうと神経が回復しても動かせないので固まらせないことが大事だと思います。
”認知運動療法”では「脳内で運動のイメージを作るために”認知”が重要」とか言ってますけど本当に重要なのは「脊髄レベルの反射の信号を脳からの信号で抑制するには脳で”認知”することが重要」ということなのじゃないのかなと思ってます。
理論は間違ってるけど結果オーライと前に書いてたやつです。(カルロ先生ごめんなさい)(→http://one-hand-engineer.seesaa.net/article/278820673.html )
まぁ「脳内で”運動のイメージ”を作るためには感じること(認知すること)が大事」という抽象的な表現の方が理解しやすいならそれでいいし、本当にそれが正しいのかもしれないですけど。
”認知”することが”運動”の改善に役に立つ、という結論が同じなら患者からすれば理論なんてどうでもいいですし。
理系脳には「脊髄反射の脳から抑制論」の方が理解しやすいとは思いますけど。
あ、ちなみに私はハードウェアが専門で人体のようなウェットでソフトなものは専門外の素人なので見当違いのことを言ってるかもしれませんよ。まゆにつばをつけながら読んで下さい。
(と書こうとしたら”まゆに湯葉つけて”と誤変換しててその絵が浮かんで笑った)
ラベル:リハビリ
痙縮とかで特徴的ですね。
中々痙縮はねぇ…。
ただ、痙縮ではなくて、屈筋と伸筋のアンバランスで類似することがあるので注意が必要ですね。触ったらわかりますが。
認知療法ですが、私の場合は類似した方法で効果がありました。
私の方法は単純に左右同時に動かそうとするだけのものです。誰にでも効果があるか分かりません。もの凄く疲れますが。
脊髄反射については、最近、疑問があります。
頸髄損傷とかの患者さんにウェルニッヶマン肢位の人が余りいないように感じています。
何か、理由が有るのですかね。見かけないだけかなぁ。完全損傷にならないと出ないのかな。
脊髄は頚椎の下部と思っていました。
でも、そーなるとその下流の部分も死滅しちゃうのかなぁ。
それとも、本当は脊髄と言っているけど上部脳幹に反射の中枢があるのかな。
それなら、私に痙縮が出なかった理由がつくね。
何かふらふらするとか言われてましたねぇ。
脳幹、大丈夫ですか?
信号の伝播時間(距離)が問題なのではなく大脳で処理する時間が問題ということで
私が痙縮しないのはなんでだろう… 脳幹もうまい具合に壊れてるのかな…
ちょっとした事で不具合がでるのかも。