2015年10月26日

研究者にはパトロンが必要(または山中さんかっこいい)

「芸術家はパトロンがいないと食っていけなくなる」http://one-hand-engineer.seesaa.net/article/378076999.html でも書いたけど、研究者もパトロン制みたいな方がいい(特に基礎研究は)
あるいは、お金集めや組織管理は別の人がやるか。
宮ア駿がいい作品を作れたのは作品作りに専念できるように鈴木敏夫が作品のプロデュースを一手に引き受けてたのが大きいと思う。
企業の研究者はビジネスに直結しないような研究はいつ切られるかわからないし、大学に残っても予算の請求の膨大な資料や事務仕事やら授業の担当やら研究に専念できるような環境じゃない。
必要な実験やら事務やらをやってくれる職員も非正規雇用でいつ入れ替わるかわからなくてノウハウもその度にクリアされてしまう。
お金がなければいい研究はできない

「情熱大陸」に山中伸弥さんが出てたけど、研究所の所長の仕事がたいへんそうでした(それでも米国での研究時間はちゃんと確保してるみたいだけど) 山中さんの偉いところは研究だけでなく臨床まで道筋を作って病気の人を治そうとしてるとこだよなぁ… ノーベル賞とったからゴールでなく、ノーベル賞のおかげで箔が付いて予算集めるのに役に立つぐらいにしか考えてないところが本当に格好いい。

山中さんには建築家の安藤忠雄さんが中心となって寄付を集めてくれてたりするらしい。
国の予算だと申請や報告の事務仕事が膨大で時間取られてもったいないから、こういうやり方(この人の考え方ややってる研究に賛同するから無条件にお金を寄付するようなやり方)のほうが絶対いい。(代わりに論文とか研究成果にはcontributorとして名前を載せてくれるとか話させてくれるとか名誉で報いてくれるといい)
ふるさと納税みたいな感じで研究納税は税額控除(は難しいかもしれないから所得控除でも)するようなやり方はできないものかねぇ…
国が税制で支援するクラウドファンディングみたいな制度。変な助成金や特区なんかよりよっぽどいいと思うんだけど。
ノブレス・オブリージュはカッコいいという広告代理店やマスコミのキャンペーンといっしょに。
posted by one-hand-engineer at 14:40| Comment(1) | TrackBack(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
日本には本当の意味の「金持ち」がいないので、なかなか難しいかなぁ。
小さい資金を広く集めるしかないと思いますが、地味な研究はねぇ…。
Posted by さかどくん at 2015年10月26日 15:37
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