ILMでCGやってる日本人がいて、成田昌隆さんという有名な人でTVやら新聞やらでも何回もとりあげられてるのですけど、最初NECに入社して、日興証券に転職して、日興証券のアメリカ勤務になって、日興証券をやめて46歳でCGクリエイターに転職してSTARWARSのCGを担当したりしたすごい人なのですけど、最初聞いた時は「よほど運がいい人で、有力なコネでも掴んだんだろうな」とか思ってました。
が、この前NHKでやってたドキュメンタリー(https://www.nhk.or.jp/docudocu/program/4470/1795038/index.html)を見たら、すごかった。
(再放送があるみたいだから見逃した方は見てみて2020年2月3日(月) 午後3時08分から)
30代で日興証券をやめてハリウッドの映画関係会社にCGのデモ作品を持ち込んで就職しようとして当然門前払いで7,8年無職でひたすら作品を作っては持ち込みをして最初の会社に就職したという執念。
よくそれだけの間自分を信じられたな、というのと、貯蓄を切り崩して目減りしていく残高を眺めながら耐えられたな、と思う。
奥さんも子供もいたというけど奥さんもすごい。
(実家が金持ちとか何かセーフネットがあったのかな、と疑ってしまうが、番組では特に何も言ってなかった…)
で、何年も作品作りと就職活動を成功するまで続けた、というのもすごいけど、途中でプラモデル(ジオラマ)作りにもはまったらしいのだけど、その作品がすごかった。
戦艦だかのジオラマで全米一位の賞をとったらしいのだけど、作り込みの細かさ、海の波の表現、こりゃ1位とれるわな、という見事な出来。
そして最後の方で持ち込みに使ったという金剛力士像のCG 造形といいテクスチャといい、本物と見紛う迫力。圧倒的実力。最後まで作り上げる遂行力。半端ない完成度。
初期の作品はちょっとやれば学生さんでも作れそうなものだったけど、最後の方の持ち込み作品はいくら時間をかけても才能がない人には作れないだろうな、というぐらい見事。
ハリウッドの映画制作関係で働きたい日本人はたくさんいて、成田さんみたいに夢をもって職探してるだろうけど、圧倒的な才能と10年近く自分の才能を信じる力がないと叶わないのでしょうな…
成田さんの影に何千人のアメリカで食いつぶした死屍累々の姿を思い浮かべてすごく微妙な気持ちになりました…
才能がないのに夢をあきらめられず年取って終わってしまう人とか、才能があってもお金が尽きてあきらめざるを得ない人とか…
朝ドラの「スカーレット」で、穴窯で失敗を繰り返す主人公が言った「足りないのはお金じゃない、信じる心だ」というセリフにも触発されてダラダラと書きました…
「スカーレット」も、才能と信じる力(とお金)の話だよなぁ…
やっぱ、成功するためには才能とそれを信じて成功するまであきらめない力が必要だよなぁ…
自分にはないモノ
2020年01月29日
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