2021年12月16日

トヨタのEV戦略とか車の買い替えとか

「2030年までに30車種のBEV(バッテリー式電気自動車)を展開し、350万台を販売」
https://news.yahoo.co.jp/articles/c2864704a1ba0e7b6a513fdbee75204c9f0af605

という記事を見て、今までトヨタは「エンジン向けの部品を作ってる系列メーカーがつぶれてしまう」と後ろ向きなのかと思ってたら予想以上に前向き。さすが。
このままハイブリッドとかFCVにこだわってたら世界市場じゃ勝てないものね。
面従腹背というか、二枚舌というか、従来の系列部品メーカーにもいい顔しながら戦略はしたたか。
このままHVにこだわってたりするとEUには2035年以降出荷できなくなるし、2030年頃までの内燃機関からEVへの転換戦略は難しいけど非常に大事。
日本の自動車メーカーには家電メーカが沈んでいったような戦略上の間違いはしないでうまく舵取りして欲しいものです。

コンピュータ製品のOEMや部品供給をやってて、車載の商談も何件か対応したことはあるのですけど、車載の環境条件は厳しくて、対応は非常に難しかったですね。
コンシューマー向けのLSIなどの電気部品はたいてい0度から40度の周囲温度の想定なのに、車載だと雪降る-10度から炎天下の車内の70度とかまで正常に動かないとダメだし、直射日光の紫外線だの排気ガスの窒素酸化物だの、真面目に対応しようと思ったら密閉やら高価な軍事規格の部品を採用せざるを得ないやらものすごくハードルが高いのだけど、そんなことしたらものすごく高価なものになってしまう…
たぶん、中国とかの安いメーカーは動けばOK、壊れたら交換すりゃOKで普通のコンシューマー向けの部品や技術を使うだろうけど、日本のメーカーの品質基準は厳しいから、まじめにやって価格競争力がなくなってしまう…

私がまだ会社にいた頃からどうしたものかと考えてて、品質の考え方を「ギャランティー」型から「ベストエフォート」型に変えていかないとダメじゃないだろうか、と考えてました。
日本の消費者は意識するけど、海外の顧客が求めるレベルを基準として価格/品質のバランスを考える、という思想。 考え方を変えなきゃいけないので難しいけど…

個人的には家の車が10年ものになってしまってあちこちにガタがきてて、最悪なのはパワーウィンドウが時々壊れて運転席のウィンドウが閉まらなくなることがあることで、間欠故障でディーラーに見てもらったときはちゃんと動いて「問題なし」と言われて修理してもらえなかったこと… ヘッドライトは黄ばんでるし、さすがに10年超えると買い替えを考えるけど、今はEVへの過渡期で難しい…
充電スタンドはまだまだ普及してないし、HVは高いし(FCVなんて問題外)
BEVなんて、外でバッテリー切れたら充電どうするんだろうとまだ実用レベルじゃないと思うし
充電規格も国産のCHAdeMO(チャデモ)が海外で勝てると思えないし…
2030年頃までには大勢は決まってると思うので、今はまだ時期が少し早いと思うのだよねぇ…

でも、あと10年は車の寿命が持ちそうもないし、買い換えるのも保険の切り替えや自動車税の減免申請に都税事務所に行かないといけないし、今の車から12Vコネクタの増設だのLightningケーブルだのオーディオのノイズフィルターだのドライブレコーダーだの外さないとならないし、非常に面倒なんだよねぇ… どうしよう…
posted by one-hand-engineer at 11:20| Comment(0) | 日記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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